女性外来

女性の一生は女性ホルモンの影響を受けて変化します。四つの時期に分けられます。

●思春期（10代）
女性ホルモンが分泌され始める時期で、さまざまな身体的、精神的変化が現れ始め、まず月経が発来します。（初潮）
月経に関する悩みは生理痛が最も多いです。鎮痛剤が必要なこともありますが、多くは少しの我慢ですみます。
精神的にはイライラや不安感が強くなり、人間関係や進路について深刻に悩み不登校になることもあります。気軽にご来院下さい。
●成熟期（20〜40代）
女性ホルモンが活発に出はじめ、この頃には結婚、妊娠、出産、育児など多くのイベントがあり、ときにスムースに事が運ばず悩むことがありますが、逆に女性として最も充実感を味わえる幸せな時期でもあります。
大いに悩み、それを乗り越え、人生の経験をたくさん積んで次世代へ伝えることにしましょう。子宮がんや性感染症の検査を受けましょう。
●更年期（50代）
女性ホルモンの分泌が急に減ったりするので様々な身体的不調が起こり始めます。
ホットフラッシュ（体が急に熱くなり、顔がほてったり、発汗したりします）、めまい、動悸（ドキドキ）、手足の冷えやしびれ感が現れます。こんなときは漢方薬が以外によく効きます。
以前は女性ホルモン補充療法が盛んに行われましたが、現在は副作用の問題など個人差があるので、婦人科に相談しましょう。
閉経の結果、骨量の減少（骨粗しょう症）、コレステロールの増加（高脂血症）、高血圧、肥満など、メタボリック症候群が起きる時期です。乳がんの心配も出てきます。
精神的にも不安感やうつ状態が起こります。
まず、検査を受けて現状を正しく知り、これからの人生を明るく過ごすことが大切です。
●高年期（60代以上）
前期（60〜75歳）は比較的体力が保たれて快適な生活を楽しむことができます。
しかし、そろそろ老化現象（皮膚の乾燥、しわ、色素沈着、関節痛、骨折、白内障、心臓病、アルツハイマー型認知症、がん）が現れ始めるので、自治体の検診や人間ドック（自費）を積極的に受けましょう。
後期（75歳以上）は老化現象が進みますが、個人差がありますので、食事、歩行により体力の減少を防ぎましょう。
栄養剤として適当な漢方薬もあります。
市販のサプリメントはよく調べてから服用して下さい。かなり高価なものは要注意です。
当院に通院している高齢者は漢方薬の服用でびっくりするほど元気な方がいらっしゃいます。