糖尿病・メタボリックシンドローム

日本人は40年ほど前までは穀類を主なエネルギー源としてきましたが、次第に脂肪分の摂取量が増えてきました。
現代人が絶対に必要とするものの一つに自動車が上げられます。
ここにおもしろいデータがあります。
自動車の保有台数と脂肪摂取量と糖尿病の患者さんの人数が同じように右肩上がりで増えているのです。
慢性的な運動不足と栄養過多（特に脂肪）が肥満を引き起こし、メタボリックシンドローム（内臓脂肪症候群）と呼ばれる状態になってしまいます糖尿病、高血圧、高脂血症をおこし、動脈硬化の原因となります。
動脈硬化は脳梗塞、脳出血、狭心症、心筋梗塞という、命に関わる重大な病気を起こします。
当院の成人外来患者の約半数はメタボリックシンドロームの治療を受けています。
40歳代前半から始まり、自覚症状がないまま進行している場合がほとんどで仕事に追われて食生活の乱れや運動不足に気が付きません。
定期的に来院できない方は悪化傾向が見られ、将来に不安が感ぜられます。
ひと月に最低1回は来院して頂いて厳しいチェックを行っています。
まじめに通院される方は次第に改善されています。　
糖尿病の食生活（カロリー、栄養バランス、食事時間）について丁寧に指導して
います。
やむを得ず、内服薬で血糖のコントロールを計り、合併症を防ぐ指導を行って
います。
合併症には腎不全、網膜出血、下肢の神経障害（しびれから始まり、ひどい皮膚潰瘍、最終的に切断）があります。
悲劇的な結末を防ぐためにわかりやすく、また一人一人のライフスタイルに合った治療を行います。